みなとまちアニマルクリニック(清水区動物医療センター)は、心臓病・腎臓病・麻酔に力を入れている動物病院です。

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犬さん・猫さんの飲料水について

今回の台風の後の断水時の診察において

いくつか勉強不足だなあと感じることがありました。

本当にごめんなさい。

今日はそのお詫びのブログになります。

全然わからなかったのが、硬度についての質問でした。

硬度いくつぐらいのお水ならわんちゃんに与えても大丈夫でしょうか?というものです。

今回、断水が起きたことにより水道水が飲料水として使用できなくなり

ミネラルウォーターを犬さん・猫さんに与えないといけない場面が訪れたと思います。

でも、ミネラルウォーターは含有するミネラル成分が多いので

尿石症のリスクをあげるから動物には与えてはいけない、という話になっていると思います。

実際に僕自身もそう考えておりました。

一般的に、水に含まれるミネラルの度合いを硬度と呼んだりしますが

正式には、カルシウムとマグネシウムの濃度で決まります。

カルシウム濃度×2.5 + マグネシウム濃度×4.1を合計して計算するらしいです。

で、この硬度が100以下のものを一般的には軟水

それ以上のものを硬水と呼ぶということになっているみたいなので

大体のミネラルウォーターは軟水にあたるんじゃないかなと思います。

(今回皆様にいただいたお水は全部で5種類ぐらいあったのですが、それらはすべて硬度100以下でした。)

その次に、水道水の硬度っていくつなん?ってことになると思うので

調べてみると、静岡県は比較的硬度が高いみたいなんです↓(少し古いデータですが・・・)

https://www.city.shizuoka.lg.jp/000137608.pdf

大体が硬度50ぐらいというなかなか高い地域なんですね。

なので、何なら水道水の方がミネラルウォーターよりも硬度が高いこともままあることになります。

それだったら普段は水道水なんだから、硬度50以下ぐらいだったらミネラルウォーターを飲ませても

そんなに変わらないんじゃないかな?ということです。

つまり、先の質問に答えるとするのであれば硬度50ぐらいが一つの目安になるのではないでしょうか。

ここで終わるとあまり面白くないので

もう少し掘り下げたいと思います。

本当にミネラルウォーターを飲ませていたら尿石症になるのか?という疑問が浮かぶと思います。

これに関して言及するのであれば

一般的に国内で生産されているミネラルウォーターは軟水がほとんどみたいなので

おそらく飲ませても影響はほとんどないと思われます。

一方で、海外で一般的な硬水に該当する水(硬度が100とか120以上の水)は、尿石症の発生リスクを増やす可能性はあるのかもしれません。

ですが、いくら飲み水中のカルシウム濃度やマグネシウム濃度が高いからといって

それがそのまま尿中のカルシウム濃度やマグネシウム濃度に反映されるか?と言えば

そうではないような気もしますし、それがそのまま尿路結石のリスクに繋がるかと言われれば可能性は低いように思います。

ただし、元々、尿石症の既往がある犬さんや猫さんに関して言うのであれば

わざわざリスクになりうるような硬水を飲ませない方が良いような気はします。

普段から尿検査を実施していて、特に結晶が出ていたりpHに問題がない子であれば

ミネラルウォーターを摂取しても問題ないと思われますが

どうかわからない子に関しては、硬水に該当するミネラルウォーターは摂取しない方が良いと思われます。

という感じが今回の結論でしょうか。

台風後の診察の中できちんとこうした説明ができればよかったのですが

本当に勉強不足ですみません。

一般的に国内の軟水に該当するミネラルウォーターだったら飲んでも良いですよ、という結論で良いかと思います。

わざわざ飲ませる必要もないかとは思いますが、今回みたいな緊急時でも飲んでいただいて大丈夫だと考えていただいて結構です。

もし、どうしてもご心配であれば尿検査を併用してみるのはありかもしれません。

今回は僕の勉強不足で、診察中に上手く伝えることができなかった内容について書かせていただきました。

改めて勉強する機会になったわけですが

もう少しきちんと学ばねばいけないなと反省しております。

本当にすみませんでした。

それでは、今日はこのへんで失礼いたします。

  1. 大山院長先生、お水の詳しい情報を ありがとうございました。
    今回、24日に 普段より水圧が弱くなっているのを感じ 咄嗟に 浴槽等々あらゆる所やあらゆるモノ(お鍋、水筒等々)に お水を溜めていたことで、困ることなく断水に対処出来ました。(ペット用をお水も、買い備えておきました)
    今回、咄嗟に動けたのは、もなかと夢の膀胱炎やストルバイト結晶に向き合い 日頃から水分補給等々に気を配っていたからでした。
    病気が見つかると、飼い主は 心配や不安から落ち込むこともありますが、病気に教えられたり気づかされたりすることもあるのですね。
    でも、断水が もっともっと長くなったら、一時的にミネラルウォーターを使用しても良いものか… そんな考えも頭にありましたから、大山院長先生のブログで、答が出てスッキリです。
    今後は、今まで以上に災害についても様々考えたり備えたりしていこうと実感しています。

    • >渡辺様
      コメントありがとうございます。
      動物たちの病気から教えられることは意外とたくさんありますよね。
      本当は飲み水についての知識もきちんと知っておくべきだったのですが、勉強不足ですみませんでした。
      改めて書かせていただくことで、読んでくださった方々の参考になれば幸いです。

      僕たちも今回の台風で色々と考えさせられることもありました。
      今回は皆様に助けていただく一方でしたので
      今後は動物病院として、地域の皆様に何かできることなども模索していきたいと思います。

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