みなとまちアニマルクリニック(清水区動物医療センター)は、心臓病・腎臓病・麻酔に力を入れている動物病院です。

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6月10日金曜日は休診日となります。新しい抗菌薬が出るそうです。静岡市清水区の動物病院、みなとまちアニマルクリニックです。

こんばんは。大山です。

6月10日 金曜日は休診日となります。

よろしくお願いいたします。

先ほど、薬剤の卸業者の営業の方が

新しい薬剤の紹介をしてくれました↓

新しいニューキノロン系抗菌薬が日本でも発売されるそうです。

飲み薬として錠剤と、猫ちゃん用の懸濁液の製剤があるそうです。

動物用の抗菌薬が発売されて

新しい治療の選択肢が増えたからよかったよかった、となるのかもしれませんが

僕としては色々と疑問点はあるわけです。

ニューキノロン系の抗菌薬というものは

基本的には第二選択以降に選択される広域の抗菌薬です(広い種類の細菌に効果があるということ)。

なので一般的な外来で使用する場面はあまり多くはありません。

何かしらの理由があるのなら話は別ですが

基本的に一般的な外来患者様に、細菌培養検査などを実施せず盲目的に処方する薬剤ではないと考えています。

(ここの考え方は人それぞれだと思うので、あくまで個人的な意見です。)

僕らのような一次診療メインの動物病院で

ニューキノロン系の薬剤を使用する機会があるとすれば

敗血症を強く疑うような緊急的な患者様で、即入院治療が対象となるような子たちです。

そういう子に対して、経口薬という選択は通常はあまり一般的ではなく

基本的には注射薬による治療が選択されることが多いと思います。

肺炎で呼吸困難を呈しているような子になかなか口から投薬というのも難しいですもんね。

で、初期にニューキノロン系の薬剤を使用したとしても

基本的には細菌培養検査を外注し、どの抗菌薬が有効かを検査します。

その結果によって、ディエスカレーションと言って

細菌に効果のある抗菌薬の中で、広域なものから狭域なものへと変更していくべきとされています。

そうすることで、無駄に広い範囲に効果のある薬剤を使う必要がなくなるというわけです。

そうなってくると

経口薬のニューキノロン系抗菌薬というものが活躍する場面はあまり多くはないように感じます。

仮に、培養結果的にもニューキノロン系しか効果がありません、となるのであれば

使い続けるしかないわけですが

そもそも注射薬のない種類の薬剤を入院し始めの初期治療には使うことができないので、選択肢に挙がりません。

退院後に経口薬に切り替えて処方するにしても

注射薬と同じ製剤の経口薬を選択することになると思います。

結局、いつ使うことになるのだろう?という話なわけです。

ここで忘れてはいけないのが

ニューキノロン系抗菌薬みたいな広域な抗菌薬が

過去に乱用されていたせいで、今の耐性菌問題に繋がっているということです。

今日の営業の方もそうですが

特に抗菌薬に対しての知識のない方が

あたかもすごく良い薬剤かのように色々な動物病院に売り込み

特に抗菌薬について考えずに乱用してしまう獣医師が使用することによって

耐性菌まみれの世の中になる可能性もあるんじゃないかな、と思います。

難しいですよね。

人間の脳というものは、どうしても楽なものを好みます。

あまり考えずに盲目的に薬を使用しても良いなんていう情報が出回ったりしたもんなら

薬はあっという間に乱用されてしまいます。

それで下手に良く効いたりなんかすれば、さらに厄介なことになります。

目先の利益は取れるのかもしれませんが

将来的なその子のこと、ご家族のこと、病院のスタッフ、環境のこと

色々考えると、耐性菌は増えて良いはずはありません。

だから、『考える』という行為が必要になるわけです。

思考をやめるのは楽かもしれませんが

楽したいのなら医療現場にはいない方が良いと思います。

考えずにできる仕事(そんなものがあるのかはわかりませんが)に就く方が良いかと思います。

あ、別に怒っているわけではないですよ。

ただ、こういうお薬が登場すると

きちんと適応を見極めることができればいいのでしょうが

また違う方面で問題が色々と生じてくるんだろうなあ、となんとなく憂いているのです。

こんなんで大丈夫なんですかね、動物業界は。

とりあえず、僕自身は

当院に来てくださっている患者様とうちのスタッフを守ることに専念したいと思います。

当院の患者様が増えれば、結果的に守れる人と動物の数は増えるわけで

自分の病院が小さいから、憂うことしかできないんですもんね。

頑張ります。

それでは、今日はこのへんで失礼いたします。

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