みなとまちアニマルクリニック(清水区動物医療センター)は、心臓病・腎臓病・麻酔に力を入れている動物病院です。

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11月26日金曜日は通常の診察はお休みです。犬の胆泥症について。静岡市清水区の動物病院、みなとまちアニマルクリニックです。

こんばんは。大山です。

11月26日金曜日は通常の診察は休診となります。

再診予定の方のみの診察となりますので、ご了承ください。

なお、緊急の場合には、お電話いただき留守番電話にメッセージを入れていただければと思います。

よろしくお願いいたします。

ライブで聴くことはできなかったのですが

昨日あったセミナーがこちらです↓

胆肝道系疾患についてのセミナーでした。

セミナーの内容は主に超音波検査における肝臓・胆嚢疾患について。

このセミナーで述べられていたうちの一つが

犬の胆泥症についてでした。

胆泥というのは、胆嚢成分が固形物として析出したもので

ビリルビンや炭酸カルシウム、ムチンなどから構成された文字通り泥みたいなものです。

通常、胆泥が貯留していない胆嚢の中身は

超音波検査上で黒く写ってくるのですが

胆泥が溜まると白いドロドロとした貯留物が観察されます。

話だけ聞いていると

何かの病気で引き起こされる異常所見のように感じると思います。

ですが、胆泥については色々と論文が出ておりまして

超音波検査における犬の胆泥の発生率を調べた報告によると

健常犬・肝胆道系疾患犬・他疾患犬の間で

胆泥発生の有無に有意差はなく、疾患とは関係なく偶発所見として認められるとされています。

別の報告によると

200症例の犬の超音波検査を行ったところ

そのうちの65%に胆泥が認められ

それらは血液中のALP・GGT・T-cholの値と胆泥の有無に関連がなかったとされています。

また、同じ報告の中で、高齢である方が多量の胆泥を認め

クッシング症候群や甲状腺機能低下症は多量の胆泥と関連しているとされています。

さらに別の報告に

超音波検査にて発見された犬の胆泥を12ヶ月以上、何もせず観察し続けたというものがあります。

この中では、胆泥のある健常犬45頭を1年間観察したところ

症状・肝酵素の上昇などは認められず胆嚢所見もほぼ変化なしという結果でした。

ただし、非可動性胆泥の割合が有意に増加したとされているため

定期的な観察は必要なのかもしれません。

以上のような報告を踏まえると

わんちゃんの胆嚢の中に胆泥がある=疾患というわけではないということです。

なので、胆泥があるから薬を飲みましょうは間違いということですね。

投薬の適応は、肝酵素が高いなど、他の所見が加わった時に初めてなされるものかと思います。

ただし、胆泥の定期的な観察に関しては意義があると思いますし

健康診断などで発見されることも多い胆泥なので

定期的な健康診断にて観察していくのが妥当なのかもしれません。

というわけで、今日は

犬さんの胆泥について書かせていただきました。

何かご質問などある方は、ご気軽に病院までお立ち寄りください。

それでは。

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