みなとまちアニマルクリニック(清水区動物医療センター)は、心臓病・腎臓病・麻酔に力を入れている動物病院です。
当院は、犬さん・猫さんの全身麻酔というものに力を入れて取り組んでおります。
わんちゃんやねこちゃんは、人間と同じように『じっとする』ということがなかなかできません。
人間のように、この処置・治療は病気を治すために必要だから我慢しないといけない、とは考えないからです。
そのため、侵襲的な処置・外科手術などを行う際には、どうしても全身麻酔というものが必要になります。
まず最初に考えなければいけないことは
その子にとって、全身麻酔をかけて行う処置や手術が本当に必要なのか?ということです。
全身麻酔というものは100%安全というわけではありません。
健康な若い犬さん・猫さんであったとしても、リスクがゼロではないということです。
そのため、その子にとって手術を行うことのメリットと全身麻酔によるデメリットをきちんと理解した上で
全身麻酔下で手術を実施するかどうかは決めるべきということです。
ですが、そうは言っても実際に手術をするとなると
『全身麻酔のリスクが心配』『高齢の子の全身麻酔は心配』といった
不安を抱いている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
確かに年齢というものは、麻酔のリスクを判断する一つの要素ではあるかもしれません。
しかし、年齢だけで全身麻酔のリスク評価というもの全てを行えるわけではありません。
大事なのは、きちんとした術前検査により全身麻酔のリスクになりうる疾患を抱えていないか?ということと
それに対する対策を立てた上での麻酔管理を行うことです。
当院は、VES(Veterinary Education Service)という団体に所属しております。
ここでは、全国の麻酔・集中治療に精通した獣医師の先生方が
日夜症例についての議論を交わしていたり
定期的に開催される勉強会やセミナーなどで
麻酔や集中治療に関連した知識をアップデートしております。
当院におきましても、ここで得た知識を日々の診療業務に活用できるようにしております。
車を運転する以上、交通事故を引き起こすリスクというものは、一定の確率で存在します。
全身麻酔も同じかもしれません。
100%安全な全身麻酔というものが無い以上
それをいかに100%に近づけることができるか?
ということが麻酔に携わる獣医師・動物看護師の仕事ではないかと考えております。
全身麻酔をかけて実施する処置・手術のメリットが大きいのであれば
当院としては、可能な限りの対策を打った上で、全力で全身麻酔に臨みます。